top of page

「AIの今と私たち~技術・ビジネス・日常から見えること」

スクリーンショット 2025-11-30 134949.png

イントロ 木村克彦 感動プランニング「なぜ、何に、私たちは心を震わすのか?」

今日は「AIの今と私たち」というテーマで、小林由幸さんと三浦謙太郎さんをお迎えしています。お二方、よろしくお願いいたします。私は木村と申します。

 

これまでソニーで領域横断のアクティビティを担当してきましたが、昨年独立しまして、今は自分の事務所でパブリックに向けた活動を広く展開しています。

 

「なぜ、何に、私たちは心を震わされるのか?」

 

この問いを原点に、一人ひとりの実体験や心の鼓動が、どんな違いがあっても互いに触れ合うことで、その奥にある人や世界の本質に近づき、進化と未来を広げていける。そういうことをやっていきたい。

これまで、技術・エンターテインメント・社会貢献など、さまざまなテーマを取り上げてきました。回数も200回を超え、多くの気づきや関わる人たちのモチベーションを高める手応えを感じながら進めています。

そして今日は「AIの今と私たち」。AIは世界の革新をけん引する力でありながら、その行く末に懸念の声も上がるなど、大きな社会的インパクトを持つ存在になっています。セッションでも今後定期的に取り上げ、専門的な話だけでなく、それぞれの視点から感じていることや見えていることを共有しながら、自由に対話し、気づきを得て次に進んでいきたいと思います。

小林さんは、大企業での仕事だけでなく、ご自身で開発したものを事業化されたり、YouTuberとして活動されたり、音楽家としても才能を発揮されています。小林さんとしては、どれが一番好きなんですか?

どれも好きですね。面白いと思ったことを誰かに話したり、作品として残したり、SNSでくだらないことを書いたり。何かしら皆さんに楽しんでもらえることができれば、それが今日のテーマである「感動」につながって、やっている本人としてもすごく面白いです。

すごくつながってますよね。でも、つながる人とつながらない人がいるのはどうしてなんだろうっていう仕組みを、こうして直接お話しすることで、私たち自身も体感していけるのではないかと思います。三浦さん、今日はどちらにいらっしゃるんですか?

今はシリコンバレーで、移動車の中から参加しています。マウンテンビューやクパチーノあたりですね。

大谷選手、現地では盛り上がってますか?

そうですね。野球はロサンゼルスの人たちのほうが盛り上がっていて、トロントまで行っている人たちもいます。

 

こうして現地ともつながりながら、順番にお話をいただいて、皆さんからのツッコミやコミュニケーションも交えつつ、最後にはインタラクションの時間も設けて、できるだけ多くの視点をカバーしていきたいと思います。それでは、小林さんからまずお話をお願いできますでしょうか。

小林由幸さん 元ソニー機械学習開発者「AIで何でもできるようになった時に、我々は本当に何がしたいのか?」

1. AIとの触れ合いと発信活動の原点

今のデータを見ると、AIってどんな状況なのかを、できるだけみんなに手触り感のある形で伝えられたらいいなと思っています。

今年の9月まで、ソニーグループでAI関連の研究開発を続けてきました。最新のAIを調べて、戦略を提案したり、社内でどう活用を進めるかを考えたりしていました。

 

目に見えるところで言うと、「ニューラルネットワークコンソール」というAIモデルの開発環境を2015年ごろから社内で使っていて、今ではオープンソース化されてGitHubで誰でもダウンロードできるようになっています。こういったツールを作ったり、ディープラーニングの解説動画をYouTubeで公開したりして、企業研修や学校でも使ってもらえるようになって、やってよかったなと感じています。

 

趣味では、面白いと思ったことをYouTubeで話したり、作品として公開したりしていて、中学生のころからずっと続けています。AIの仕事は辞めたつもりなんですが、いざ辞めてみるとやっぱりAIのことを話したくなってしまって、動画の公開もまた始めています。けっこう反響があって、手応えを感じています

2. AIの進化とIQスコアの可能性

AIって今どこまで来てるのか。性能がどんどん上がっていて、たとえば数学オリンピックで金メダルを取ったり、アメリカの司法試験で上位の成績を出したりしています。でも、そういう話を聞いても、あまり実感がない人も多いと思います。

 

そこでIQスコアに注目してみました。IQって誰でもちょっと気になる指標ですよね。中学生でも「君のIQいくつ?」みたいな話になることがあります。

最近のAIモデルは、IQテストみたいな問題も解けるようになってきています。文章だけで構成された問題は文章化して解かせて、画像も扱えるモデルならそのまま問題を解かせることができます。

青い点は、各モデルのIQスコアで、公開されているテストの成績です。もしかしたら学習時点で見ていた問題かもしれません。オレンジの点は、公開されていない新しい問題を使ったオフライン試験の結果です。

 

どちらを見ても、世界トップレベルのAIモデルは、どんどんIQスコアを伸ばしています。

 

数学オリンピックで金メダルを取るにはIQ160以上が必要と言われています。数学の問題だけじゃなく、一般的なIQテストでもかなり高いスコアを出していて、厳しい画像問題でもオフラインで120くらいのスコアを出しています。このペースで成長すると、2026年の春には130〜140くらいになって、人間の大半を超えることになりそうです。

もちろん、それ以上に優秀な人もたくさんいますが、人類の90%以上を超える可能性があるというのが今の状況です。

3. AIエージェントの進化と実用性

最近話題になっているAIエージェントも、どんどん進化しています。2022年にチャットAIが出てきたころは、一問一答で終わることが多かったですが、2023年にはAutoGPTのように、一度リクエストするとAIが自律的に作業を続けるようになりました。

研究好きな人たちの間で試され始めて、2024年には、数十分作業を続けるAIが登場しました。今では、プログラミングの指示を一回出すだけで、チームのように動いてくれる感覚で使えるようになっています。数時間働かせることもできます。

個人的にも、AIエージェントを使ってAIエージェントを作って仕事をさせてみました。今も裏でずっと動いています。たとえば、オーディオ製品についていろんなウェブサイトの記事を調べて、それをまとめて一つの記事にする作業をしています。1記事あたり30分から1時間くらいかけて作ってくれます。こんな感じの初期プロンプトを設定して、ウェブサイトを更新し続けるAIエージェントを作りました。

AIがコンテンツを大量に作ることで、低品質な記事が増えるんじゃないかという懸念もあります。でも、実際に読んでみると、既存のレビューよりも参考になる内容が多くて、メーカーへの忖度もありません。率直な内容を書くように指示しているからです。

使い方次第では、AIが作るものが人間の成果物よりも有益になることもあります。性能はこれからも上がり続けるので、活用の幅も広がっていきます。使う側から見ても、どんどん使いやすくなっています。

2005年ごろは専門知識が必要でした。2015年にはツールやライブラリが増えて、技術者には使いやすくなりましたが、一般の人にはまだ難しかったです。でも今では、テキストで指示するだけで、誰でも使えるようになっています。

さらに簡単になっていきます。何も意識しなくても、AIが自動的に意図を読み取ってくれるようになってきています。高度なのに、使いやすくなっているんです。

4. AIと人間の比較から見える未来

AIと人間を比べると、人間ってこんなに不完全だったのかと感じることがあります。IQ115くらいの人材を企業が月収50万円で雇うと、気分で性能にムラがあったり、言うことを聞いてくれなかったりします。解雇も難しくて、いろいろ面倒です。

それに対してAIは、月数千円で何でも言うことを聞いてくれます。雇い放題、解雇も自由、遠慮もいりません。数十人、数百人のチームを持つような感覚で使うこともできます。

仕事を奪われる側じゃなくて、雇う側の視点で見てほしいです。まだ部下がいない学生や新人社員でも、超優秀な人材を自由に使える世界が広がっています。

他にも、これから登場する高度なAIとして「ワールドモデル」があります。画像や映像を生成するだけじゃなく、インタラクティブな世界を作ることができます。テキストを入力すると、ヘリコプターを操縦したり、世界の中を歩き回ったり、壁に絵の具を塗ったりと、リアルな体験が可能です。

ロボティクスの分野でも、口頭で指示を出すと、視覚と聴覚を持ったロボットが柔軟に対応してくれます。まだ動きはぎこちないですが、近いうちに工場の作業員のようにテキパキと働いてくれるようになるでしょう。しかも24時間365日、安く働き続けます。

5. AIへの不安と使うことの重要性

でも、人々の不安はピークに達しています。

アメリカの調査では、楽観的な人が32%、悲観的な人が45%で、悲観の割合は年々上がっています。インターネットが登場したころよりも、今のほうが悲観的な人が多いです。

どういう人がAIに不安を感じているのかというと、まず年収が低い人たちです。単純作業が多くて、仕事を奪われる不安があるのかもしれません。65歳以上の方も、新しい技術に対する不安があるようです。スキル不足も影響しているかもしれません。

でも一番大きいのは「使っていない」ことです。週に1回以下しか使っていない人が、最も悲観的な傾向を示しています。逆に楽観的な人は、若くて高収入で、毎週AIを活用している人たちです。

 

つまり、使っていないと不安になるということです。

スマホや昔のパソコン、インターネットもそうでしたが、「ウイルスがあるらしい」「個人情報を取られるらしい」といった不安から使わないでいると、ずっと不安なままになってしまいます。でも、思い切って徹底的に使ってみると、「こんなに便利なんだ」とすぐに解決できるようになります。

6. AI活用による格差と飛躍の分岐点

いろんな方にアドバイスしてきた中で感じたのは、企業ではルールが厳しくて使えない一方で、個人ではガンガン使っている人もいるということです。若い人は1日2日で、年配の方が1年かけても到達できないレベルにすぐ届いてしまう。この意識の差はとても大きいと感じています。

「AIはやめておこう」と思うと、試す範囲が狭くなって、使わないまま取り残されていきます。ここまで取り残されたんだからもう貫き通そうと、ずっと使わないスパイラルに入ってしまうこともあります。

逆に使ってみると、「こんなこともできるんだ」とどんどんできることが増えていきます。同じ考え方をいろんな場面に応用できるようになって、お金や労力をかければもっと高い効果が得られるようになります。そうやって良いスパイラルが回り続けます。

一度その「閾値」を超えた人は一気に羽ばたいていきます。でも、超えられない人はずっとその前にとどまったままです。この差はどんどん広がっていきます。私がいろんな人を見てきた中での実感です。AIに仕事を奪われるというよりも、AIを活用する人や企業が飛躍していくということです。

その結果、両者の格差が広がっていく。これが本質だと思っています。たとえば、従業員1万人の企業があったとして、今はAIを使っても2倍くらいの差しかないかもしれません。でも、来年や再来年にはその差が2倍、3倍、10倍と広がっていって、1万人分の生産性しか出せない会社と、10万人分の生産性を出せる会社の差が生まれてくるわけです。

7. AI時代に問われる「本当にやりたいこと」

ぜひ皆さんに問いかけたいのは、「もし自分がビリオネアや一国の王で、無限に労働力を使える立場だったら、何を実現したいですか?」ということです。つまり、AIのような存在が出てきて、ほぼ何でもできるようになったときに、「本当に何がしたいのか?」という問いです。

「私はこんなことがしたい」「こんなこともやってみたい」と、自分だけが喜ぶのではなく、世の中を良くするため、人が喜ぶようなことを実現できたらいいなと思います。通り一遍の「困っている人を助けたい」ではなく、まだ誰もやっていないような答えを出していける人が、これからの時代に強くなっていくと思います。

AIを使いこなすことで、こうした練習も効率的にできます。私も日々試しています。「こういうことやったら面白いな」と思ったことをどんどん試しています。みなさんにもぜひやってみてほしいです。

8. まとめ:AIを使いこなすことの意義

まとめになりますが、とにかく徹底的に活用することが大事です。使わないと、そもそも話が始まりません。

最新のAIを使うこともとても重要です。半年経つともう古い技術になってしまいます。一度使って満足してしまうと、昔の技術で止まってしまう人も多いです。2018年くらいのディープラーニングを使ってみて、「どういう世界を実現したいか」というビジョンを持っている人が、AIの力を最大限に活かして、これからの世の中を作っていくと思います。

今日お話を聞いてくださった皆さんの中で、「こういう世界を実現したい」と思った方が、AIを使ってそれを形にして、世の中がより豊かになることを願って、私の話をいったん締めたいと思います。

ありがとうございました。

---

このエネルギーは本当にすごいですね。今そこにいらっしゃるのは、小林さんご本人で、AIじゃないですよね?

はい、よく言われますけど、一応生身の人間です。

生身の人として、ずっとこういう仕事を続けてこられて、今まさに加速している状況ですよね。AIと呼ばれていなかった時代から関わってこられて、一番印象に残っている開発プロジェクトを挙げるとしたら、何になりますか?

やっぱり「ニューラルネットワークコンソール」ですね。ディープラーニングの開発環境で、AIの民主化を目指したものです。以前は一部の研究者しか作れなかったAIモデルを、小学生でも自分で作って公開できるようになった。昔のAIにはどこかに天井があって、どれだけ頑張っても性能が頭打ちになる感じがありました。でも、今は性能がどんどん上がっていく可能性が見えていて、「あとはここに賭けるだけだ」と思えたのは大きかったです。

 

今、世界中で巨額の投資が続いています。批判的なニュースも出ていますが、今のところその流れが覆る気配はまったくないですよね。

だからこそ、前に進もうと。みんなで一緒にやっていこうと。そのための環境づくりが大事だと思っています。誰でも使えるような状況にして、実際に触れてもらって、怖いという印象を取り払っていく。新しいアプリケーションをどんどん生み出していく。そして、トップレベルの人たちとも議論を深めて仲間を増やしていく。

過去を振り返っても、技術が普及すればするほど、世の中は豊かになってきました。最近では「加速主義」なんて名前もついていますが、未来を少しでも早く引き寄せることが、多くの人にとって幸せにつながるんじゃないかと、私は思っています。

小林さんは、どうしてそんなにエネルギッシュでいられるんですか?

うーん、基本的には遊んでるだけなんですよね。誰かにやらされてるわけじゃなくて、自分の興味のままにやってるだけです。最初はエゴだったり、無駄なことをやってるように見えるかもしれません。でも、世の中の多くの人は、自分を過小評価してると思うんです。実際にやりたいことを徹底的にやってみると、しょうもないことには飽きてくるんですよね。たとえば、豪華なことをやっても「で、何?」ってなる。

そうすると、自然と「人を喜ばせたい」とか「世の中に貢献したい」っていう目標に変わっていくんです。そうなったらしめたもので、あとは自分のやりたいことを徹底的にやるだけ。それが結果的に人に喜ばれて、もっとやりたくなる。そのうち「この人、なんでそんなにエネルギッシュなんだろう?」って言われるようになる。でも、本人はただ遊んでるだけなんですよね。

なるほど。ご本人としてはそういう感覚なんですね。でも、周りから見ると驚きだと思います。とはいえ、うまくいかない時期もあったのではないですか?

もちろん、認められないことだらけでした。ソニーグループに26年半勤めましたけど、よく続いたなと思います。この性格で、興味のあることしかやらない不良社員を、よく飼ってくれたなと(笑)。ソニーの包容力は本当にすごいです。でも、認められないことは日常茶飯事でしたね。逆に、ずっとやってるとアウトローでいることが楽しくなってきて、「今度は誰を怒らせてやろうかな」なんて思ったりもしてました。

歩みですね。AIをやってきた中で、小林さん自身も進化されていると思います。

そうですね、変化だらけで、一つに絞るのは難しいです。でも、私だけじゃなくて、AI教育を受けた人たちの成長を見ると、本当に感じるものがあります。今では学生でもAIを使って、たくさんの人に指示を出す経験ができます。私自身も、最初は曖昧な指示しか出せなかったんですが、AIって具体的に指示しないと動いてくれないので、フラストレーションを感じるんですよね。でも、それって結局自分の問題なんです。

相手が人間じゃなくてAIだからこそ、全部自分の責任として受け止められる。そういうループを回すことで、自分の成長につながっていく。自分では気づきにくいんですけど、人が成長していく姿を見ると、本当に強く感じます。1週間くらいAIとやり取りしてる若い人が、すごく本質的なことを理解してるのを見ると、「やっててよかったな」と思いますね。教育活動を通じて。

なるほど。教育活動のモチベーションって、そういうところにあるんですね。今日も小林さんは「みんなもやってみませんか」と呼びかけていて、「ああ、そういうことをやってるんだな」と、2ステップ、3ステップ踏んでみようかなと思えるような話でした。素晴らしいです。では最後に、小林さんがこれから進んでいこうとしている方向や、野望があれば教えてください。

そうですね。AIを活用する人がどんどん増えていく、いわば“ネズミ講”的な広がりを狙っています(笑)。20年くらい前に機械学習を教えた人たちが、今では第一線で活躍していて、新しい体験を生み出している。その人たちがまた講師になって、新しい人を育てている。そういう循環がすごくうれしいです。

私もYouTubeでAIの解説動画を出していますが、プロ向けの話を一般の人に向けてすることに、どれだけ意味があるのかは正直まだ分かりません。でも、私が期待しているのは、そういう話をきっかけに、ポジティブな社会の影響を生み出す人が出てくることです。何かを作って広める人、教育する人、そういう人たちが全体のレベルを引き上げてくれたら、これ以上うれしいことはありません。情報発信の意味は、そこにあると思っています。

本当にその通りだと思いますし、もうすでに半分は実現されていると思います。小林さんも、迷いながら、試行錯誤を繰り返しながら進んでいる姿がよく伝わってきました。それはまさに人間らしい営みで、一緒にやってみたいと思わせてくれるものだと思います。今日は本当にありがとうございました。

「自分がいなければ生まれなかったものを見続けたい気持ちは捨てられない」 三浦 謙太郎さん DouZen Founder and CEO

三浦です。私は、生成AIが言語的な要素に強く依存している現状から、今後どのように変化していくのかを日々考えています。周囲の人々と話しながら、自分自身でも模索しているところです。今回は、そうした取り組みについて少しお話ししたいと思います。

ソニーから始まったUXへの探求

簡単に自己紹介をさせていただくと、私はソニーを離れてから随分と時間が経ちました。今となっては昔話になりますが、かつて商品企画として「VAIO」や「CLIE」といった製品に関わっていました。留学なども経験し、その後「DouZenドーゼン」というプロジェクトに関わる中で、ソフトウェアやUI/UXの世界に強い興味を持つようになりました。

 

その流れで、こちら(米国)で新しいことに挑戦したいと思い、会社を立ち上げました。最初はソフトウェアベースのものづくりをしていましたが、やはりソニー時代のDNAが抜けきらず、何か「モノ」を作りたいという気持ちが常にありました。写真に写っている製品は、今振り返ると中途半端で失敗だった部分も多いのですが、「優しいUXの製品を作りたい」という思いから生まれたものでした。現在は、スタートアップのアジア進出支援や、日本からこちらに来たい方々への開発支援なども行っています。

シリコンバレーから見たAI社会の変化

私はシリコンバレーを拠点にしており、行き来はしながらも、トータルでは30年以上西海岸で生活しています。すぐにビジネスになるかは分かりませんが、「少し違うことをやらなければ」という思いは常に持っています。

 

AIについては、先ほども触れたように、こちらではすでに社会実装が進んでおり、非常にリアルな話題です。以前は、スタンフォード大学やバークレーを卒業したソフトウェアエンジニアが、新卒で年収1500万円を得るような時代がありました。しかし今では、就職の状況が大きく変わってしまい、周囲の知人の子どもたちも「コンピューターサイエンスを学べばバラ色の未来が待っている」という世界から、現実の厳しさに直面しています。

AI時代における人間の価値とは

こうした変化は、新たな問いを生み出しています。AIが多くのことを自動的に生成してくれる中で、「人に求められるものとは何か?」という問いが、クリエイターや新しいものを生み出したい人々にとって、常に突きつけられている時代になったと感じています。これまでは「何をどうやって作るか」がボトルネックだった世界から、「何を感じるか」「何を人に伝えたいのか」「何を残したいのか」といった、より根本的な問いが重要になる世の中へと移行していると思います。これは、AIによって経済価値が上がるといった話とは全く異なる軸で、私はこの変化を見つめています。

AIとの対話と“静けさ”の再発見

AIは今、非常に自然に会話ができるようになっています。私自身、受託開発の仕事は得意ではありませんが、生活のためには取り組まなければならず、日々苦労しています。そんな中、運転しながらAIに愚痴をこぼすこともあります。オープンAIの設定で、イギリス英語のハスキーボイスを持つ素敵な女性の声を選んでいるのですが、そのAIに向かって話しかける時間があるのです。その瞬間、「これは未来なのか、それともディストピアなのか」と複雑な気持ちになりながらも、AIとよく話しています。私は、会話が増えるほどに、本来の静けさやぼんやりとした時間の価値が高まるのではないかと考えています。

そうした観点から、UX/UIの分野において「カームテクノロジー」という概念に関心を持っています。この考え方は、ゼロックス・パークの時代から存在していたもので、近年ではアンバー・ケースさんが再び注目を集める形で提唱しています。彼女は私の友人でもあり、日本語版の書籍も出版されています。その中で、京都のスタートアップ「mui」が火の棒のようなインターフェースを用いてスマートホーム的な取り組みを行っており、創業者が日本語版の制作にも関わっています。

カームテクノロジーと人間中心の設計思想

カームテクノロジーとは、UI/UXの観点から、人の注意を必要なときだけ引く設計思想です。SNSやインターネットの世界では、いかに人のアテンションを奪うかという競争が行われていますが、例えば「ヤカンがピーっと鳴ったらお湯が沸いた」といったように、必要なときだけ注意を促す世界が理想だと考えています。

 

この考え方は新しいものではなく、デザイン業界では以前から語られてきました。ソニーでもよく話していましたが、「カーム」とは人の心をざわつかせないテクノロジーと人間のあり方を指しています。私はこの思想に強く惹かれており、長年追求してきました。

共感するAIと非言語的な未来

そして、AIの時代において、人と機械の新しい関係が生まれるのではないかと考えています。AIが人間の言葉を理解し、友人のように話せたり、恋人のような存在になったりする可能性がある中で、人間がどのようにメンタルヘルス的にも幸せに落ち着けるかというテーマに興味があります。

 

現在の生成AIはLLMベースで、基本的には言葉を中心とした仕組みです。予測変換の高度な進化版のようなもので、次に来る言葉を予測する言語のコンピューターとも言えます。そのアウトプットが優れているため、人間は感情や知性を感じることがありますが、根本的には情報を出す仕組みです。プロンプトベースで動画や音楽などを生成することは可能ですが、言葉を紡がない限り反応しないという制約があります。私が目指している世界は、言葉にしなくても、呼吸や体温、時間帯や明るさなどの環境情報をもとにAIが理解し、インタラクトできる世界です。これは、現在のAI技術があるからこそ実現可能だと考えています。

 

このテーマに関しては、ソニー・エリクソンでプロダクトのトップを務めていた坂口立考さんはスマートフォンが登場する前から、電話は人を幸せにしないと考えていました。しかし、空気や間を読むようなコンピューティングに関する広範囲な特許は他に抑えられています。私も「何かできないか」と相談を受けることがありますが、最終的にはOpenAIやNVIDIA、Appleなどもこの方向に進むと考えています。現在はDXや業務効率化が注目され、資金が先に動いていますが、その先には人間にとって意味のある存在としてのAIがあると信じています。言葉を紡ぐコンピューターの時代から、共感を重視する世界へ。人の感性や感情を理解し、寄り添ってくれるAIのあり方に私は興味を持っています。

 

“cotone”に込めた非言語コミュニケーションの挑戦

現在は複数の企業を支援しながら、ソニーのDNAを受け継ぎ、面白いことに挑戦したいと考えています。生活のためにお金のことも考えなければなりませんが、ビジネスに縛られないプロジェクトとして取り組むことを決めました。ものづくりはソニーのDNAであり、現在は「cotone コトン」というプロダクトを開発しています。このプロダクトにはAIはまだ搭載されていませんが、90年代のMITメディアラボで研究されていたタンジブルUIの考え方に基づいています。遠く離れた家族が木のボールを落とすことで、相手側にボールが現れるという非言語的なコミュニケーションデバイスです。これは単なるプロダクトデモではなく、日常生活の中でどのような体験があれば使いたくなるかを考え抜いて作ったもので、そろそろクラウドファンディングを開始する予定です。

 

非言語で伝わる世界に、将来的にはAIを組み込むことで、遠く離れていても感情を増幅し、人と人をつなげる世界を作りたいと考えています。言葉のやり取りを超えた新しい技術と人間のインターフェースの世界を見据えています。

 

ありがとうございます。このような考え方は、20年経っても変わらず、AIの荒波の中でも大切な部分を見失わずに語れることは素晴らしいことだと思います。

 

AIが進化するほど、人間の本質が非言語的な部分で見つめ直され、さらに進化していくと感じています。意味のあることを追求するためには、こうしたテーマを考える必要があります。もちろん、実生活で価値を生むプラクティカルなものにも興味はありますが、ものづくりやハードウェアの開発はビジネスとして難しい面もあります。だからこそ、AIという技術が登場した今、人間の感情を動かすものに興味があるのです。AIが進化するほど、こうしたことをより深く考える必要があると感じています。

 

小林さんがおっしゃっていた「何がモチベーションになっているか」という問いに対して、面白いものを追求する姿勢は非常に人間的だと思います。AIは自らモチベーションを持つことはなく、感動する力や面白がる力は人間ならではのものです。新しいことを探求する好奇心こそが、人間らしさの本質であり、それを高めてくれるものが人間の存在価値を向上させるのだと思います。

 

人類を代表して、AIではなく三浦さんという人間が考え、行動していることに、生の息吹を感じて素晴らしいと感じています。AIが少しずつ進化し、さまざまな変化が起きている中で、三浦さんご自身の商品開発のキャリアにおいて「これは」と強く感じた瞬間や転機となった出来事はありますか?

 

私の経験や年齢の積み重ねも影響しているかもしれませんが、テクノロジーの進化には常に驚かされています。新しい技術は一瞬で世界中に広まり、ここ西海岸では一般家庭でもChatGPTのようなツールがすでに日常的に使われています。何ができるのか、何が便利なのかという点では本当にすごいと感じます。

 

しかしその一方で、テクノロジーがあまりにも当たり前になってしまい、日常の中で感動する瞬間が減ってきているようにも思います。昔は、コンピューターが小型化されたことや、iPhoneが登場する前からソニーのチームがその未来を見ていました。今の若い世代は、ソーシャルメディアやスマートフォンがある世界に生まれ育っていて、「感動」や「ワクワク」はどこにあるのかと、私自身常に問い続けています。そうした問いの積み重ねが、今の自分の考え方につながっています。

 

やればやるほど、さらにその先が見えてきて、まるでイタチごっこのようにぐるぐると回っている感覚があります。ソニー時代の商品開発において、もし当時AIが存在していたら「これをやっておきたかった」と思うことはありますか?

 

感情に寄り添ってくれる「エモーショナル・コンピューティング」のような構想は、90年代、あるいはそれ以前から企画段階では存在していました。当時はまだ機械学習も発展しておらず、アルゴリズムベースの技術では「押し癖」や「ギミック」に頼るしかなく、感動を生むには至りませんでした。しかし、やりたかったことの本質は今と変わっていません。私自身も「CLIE」などのプロジェクトに関わっていた際、今のAIのようなものがあれば実現できたのにと感じていました。当時は「それって売れるの?」「製品化できるの?」という問いに押し流され、アイデアが形にならないことも多くありました。それでも、「感動させたい」「楽しませたい」「毎日持っていたい」といった軸は変わっていません。今のAI技術があれば、当時でも実現できたことは多かったと思います。

 

ようやく技術や環境が追いついてきた感じですね。西海岸で始まった技術やサービスが世界に広がる中で、今の西海岸の最先端にはどのようなことがありますか?

西海岸の人々が常に「世界」を意識しているかというと、必ずしもそうではありません。ただ、「これができたらすごい」「みんな欲しがるだろう」という直感的な感覚が先にあります。日本では、サービス開始時に「これは日本人に合うかどうか」といったローカライズされた視点が重視されがちですが、西海岸では「人類としてのインパクト」を基準に考える人たちが多くいます。そして、それを実現するための資金や人材が一気に集まる仕組み、いわゆるシリコンバレー的な「増幅装置」が存在しています。何かが始まった瞬間に100倍、1000倍の投資が集まり、人材も一気に集まって動き出す勢いがあります。彼らは今の技術の限界を見ているというより、「これができたらインパクトが大きい」という視点で物事を考えているのです。

AIに関して特に驚かされるのは、その受け入れの早さです。テクノロジーの専門家でなくても、人事部門の担当者がAIを使った評価制度について議論しているのが日常的です。「これは使える」「これは問題がある」といった答え合わせの速度が非常に速く、実際に「AIで解雇された」「給料が下がった」といったリアルな影響が起きているため、議論も現実的で深いものになっています。スマートフォンの登場も早かったですが、AIはそれ以上に人々の生活に直接影響を与えており、これまでにないレベルのテクノロジーであることは間違いありません。

こうした変化を踏まえて、西海岸を拠点とする三浦さんの今後の野望についてお聞かせください。

正直に言えば、「生き延びたい」というのが本音です。しかし同時に、この時代の中で自分が提供できるもの、少しでも新しい価値を生み出せるものは何かを常に考えています。それは、ソニーに入社したときから染みついたDNAのようなものかもしれません。もちろん、ビジネスとして儲かることにフォーカスしなければならないという現実もありますが、それだけでは生きている意味がないと感じてしまうのです。

 

「コトン」のようなプロジェクトも、ビジネス的に大きくなるとは思っていませんが、そうした問いを立てること自体に意味があると信じています。世界征服のような大きな野望はありませんが、「自分がいなければ生まれなかったもの」「みんなが知らなかったもの」を生み出し続けたいという気持ちは、今も変わらず持ち続けています。

いろいろな環境と変化の中で、逡巡しながら進まれている様子がよく伝わりました。ありがとうございました。

<インターラクションのポイント>
1. 自然な対話を目指すAIの進化
2. 生成AIがもたらす新しい会話体験
3. マルチモーダルAIと感覚の拡張
4. AIが切り拓く次世代エンターテインメント
5. UXとアプリケーション設計の巧みさ
6. AIコンテンツと社会の受容のギャップ
7. AIと教育:思考力を育むか、奪うか
8. 人間の知能とAIの共進化
9. 一般ユーザーがAIと共に生きる方法
10. AIの未来と人類の責任ある対話
11. AIと人類の夢:未来への問いと希望

 

自然な対話を目指すAIの進化

人間らしいインターフェースを実現するために、AIはどこまで自然な振る舞いを再現できるのか。表情や声の抑揚、身振り手振りを読み取る技術が注目されている。

木村)では小林さん、三浦さん、木村の3名でインターラクトとしてみたいと思います。互いのお話をどう聞かれましたか。それぞれAIに驀進する技術者と西海岸でさらに人間というものを考える真逆のアプローチでもあったかと思うんですけど。

小林)そうですね。いかに自然なユーザーインターフェースを実現するかは、やっぱりAIにとっても長年のテーマで、人の表情や身振り手振りを画像認識してみたり、もう少し自然な機械とのインタラクションができないのかなって。コンピューターのキーボードを回すみたいなところから、それ以前のインターフェースはもっと原始的だったりして、根源的でまだまだいろんなイノベーションが必要そうですよ。

 

三浦)そうですね。自然言語で機械と語り合えるようになって曖昧さを許容してくれる今の生成AI、すごいなと思うんですよね 。SiriとかAlexaに期待してたけどがっかりしてたのがここ数年間味わってたわけですよね。機械と普通の人間の言葉で話せる時点で、長年求めてた一つの会話、確かに出てるなって僕も思ってるんですよね。

 

マルチモーダルAIと感覚の拡張

視覚・聴覚・触覚など、複数の感覚を統合するマルチモーダルAIが、より直感的なインターフェースの可能性を広げている。

 

小林)言葉で話せるのはすごく大きいんですけど、もう少し雰囲気を汲んでくれみたいなのは確かにあって。テキストで入るんじゃなくて、抑揚とかそういうところだけ組み取ってくれてもだいぶ違うんだと思います。こうやってTeamsとかでリモートでやり取りしてても、声のトーンみたいなところでテキストでやり取りするよりは伝わる。リアルタイムで会議するところのメリットを感じることもあります。

人間の感覚を言ったときに視覚が非常に大きくて、視覚情報で相手が汲み取れるところが多いだろうし、その次に聴覚、触覚とかいろんな感覚があるわけですけれども、AIに期待するところはすごくあって。マルチモーダルモデルですね。画像、音声、あとテキストっていう一般的なマルチモーダルじゃなくて、そこに触覚だとか幽霊30、加速度、ジャイロ、地磁気、気圧、温度、湿度、いろんなセンサーの情報。そういうモデルの数が爆発的に増えてきたときに、どういうユーザーインターフェースが実現できるんだろう。マルチモーダルAIの一つのアプリケーションとして非常に興味がある。究極的にはBMIとは思います。

三浦)そうですね。直接指した方が早いなっていうことも、言語化ももどかしい。今回のスライドコピペもうまくできないんで、スクショ撮ってChatGPTに投げて「この表現どう思う?」と返ってくる。製品のプロモビデオ作って、ビデオを見て正確に音楽のタイミングなどもアドバイスをくれて、自分ごとになると私は感動と同時にすげーなあと、ちょっと前までありえなかったですよね。マルチモーダルは始まったばかりとは言え、この一年で脅威に感じています。

木村)なるほど。三浦さんレベルがそういう感覚を得ていらっしゃるっていうことなんですね。なるほどね。では三浦さんは小林さんのお話を聞かれてどうお感じになりましたか?

 

UXとアプリケーション設計の巧みさ

技術力だけでなく、ユーザー体験を重視した設計が、AIの普及と社会実装を加速させる鍵となっている。

三浦)本当にずっと機械学習の時から今の進化、多分ずっと長くやられている方って、突然出てきた魔法ではなくて進化を見てる。今の現状はこうで、こうなってくんだろうって見てるのもすごい分かるし、僕自身はそういう分かっている方からたまに教えてもらってるぐらいの立場。流れを見てる方は現状を正しく把握して、これからこうなってくるんだろうって予測できるんで、「やっぱりすごいですね」っていうやつですよね。テクノロジストとして。

OpenAIって技術以上にアプリケーションの作り方、UXデザインが上手いと思うんですよね。AI会社、Anthropicとかいろいろある中でも、心に響くアプリケーション。Sora2でもソーシャルメディアっぽくやったりとか、ああいうセンスって大事だと思うんですよね。

小林)すごく大事だと思います。Sora2は一般の方が使うようなアプリケーションとして初めて出てきたけども、OpenAIは結構苦労してた印象がありますね。ChatGPTが出てきた時に、「あれ使うの結局誰?」って言った時に、やっぱりプロな方が多いわけですよ。一般の方が使うようなものじゃないわけですよね。一般の方が使うのは、それこそSNS。みんながLINEとかメッセージングでも日々使う。Netflixとか、本当に日々夢中になって音楽、映画。そういうものが初めて爆発するものであって、これだけ何兆円っていう投資を世界規模でやってるのに、業務用としか見られてないアプリケーションがないっていうのは、彼らとしてもすごい危機感を感じてたと思うんですよね。

だからこそ、いろんな会社に対してAPIを提供して「何か新しいアプリケーションないですか?もっと次のエンターテイメント、映画、音楽、ゲームに変わるような新しいエンターテイメントにならないですか?」っていうのを探してた側面が結構あったんじゃないか。だからこそ、私も普及させていろんな方にもっと探索をしてもらうといいのかな。その中で今回出てきたSora2は比較的いろんな人に受け入れられそう。そもそも自分でコンテンツを作りたいって思ってる人が全人口の何パーセントいるのか、すごく微妙なところ。

 

AIが切り拓く次世代エンターテインメント
AI技術は、映画やゲームといったエンターテインメントの在り方を根本から変えつつある。Sora2のような事例がその可能性を示している。

三浦)僕もあのクオリティにびっくりしつつもちょっと前、Metaでフィルターが出てくるとみんな流行ってやる瞬間、風俗的なお祭り感もあって、本当に活用できる人たちは一部なんだろうなと思いつつ、広げ方、話題の作り方はすごかったですよね。

小林)そうですね。OpenAIの中で純粋な研究者集団からできた会社だと思うんで、そういうのあんまり得意じゃない人が多い気がしますけど、新しく入ってくる方、マーケティングとか優秀な方がたくさんいらっしゃるので、Sora2は結構当ててる。でもまだまだフロンティアはすごくあるかな。

今誰も発明してないような新しいAIが実現するエンターテインメント。我々コンピューター世代、コンピューターも昔、中学生高校生の頃パソコンで遊んで、いろんな面白いことやってた人たちが「こんなことすれば面白い」「面白いんじゃね?」ノリでどんどんコンピューター時代、インターネット時代の新しいサービス、アプリケーションを実現していったところから考えると、今AIを使って徹底的に遊んだ人たちが、もう全員が欲しがるようなエンターテインメントを作り出すんじゃないかなって期待をしてるところです。今ここまでの技術ができたからこそできるユーザーインターフェース、何があるかな非常に興味深いですね。

三浦)画面を通じて、キーボードを通じて、次はないのかなと思いつつも、実際にChatGPT、チャットインターフェース自体はチャットボットがあったり、優れた様子度合いは皆さん実感されたと思うんですけど、会話式でできるインターフェースって、いろいろ網羅できる会話も、あのインターフェースでやっちゃったなって。超えるの難しいですよね。我々みんな画面にとらわれすぎてて、僕スマホ中毒なのは否めない。

画面通じてタップしなきゃいけないインターフェースから、いかに抜けるか。AIが出る前から興味があるんですけど、同時に言語化して話す、あるいはタイプしてちゃんと返ってくる体験に勝るものって何なんだろう。答えはないですし、汎用性も考えるとなかなか複雑で難しい世界。ただ、画面じっと見てみんながひたすらやってる、歩きながらずっと。それだけで終わっちゃうのは疲れる。もっと感覚的な、脳に直接プラグインするしか解はないのかもしれないです。

 

AIの未来と人類の責任ある対話

AIの進化は止められない。だからこそ、倫理や人類の未来に関する本質的な議論を深めることが求められている。

木村)BMI痛そうですねw。ありがとうございます。質問はさらに人類というレベルのお話を考えると、食わず嫌いも含めて、AIの奴隷になってしまうのではないか。進化しすぎるとどうなのかって、身を滅ぼす恐れ、規制、人類に対する対峙軸、考え方についてどう捉えていらっしゃいますか?

小林)個人的にはあんまり気にしてない。なるようにしかならない。最初のAIを使いこなして、その技術開発に携わってみないと、その先に来る未来が見えない。平和利用するにも、危機的な状況を招くにも、作ってみないと分からないところはあります。その先をちゃんと想像するためにも、AIは活用できますということです。最高性能のAIを持った者がAIを最も制御できるし、問題解決もできる。

人類の問題ってAIに滅ぼされるだけの問題じゃない。放っておいたって何年かに一回はでっかい隕石が落ちてくる。回避し続けたとしても、そのうち肥大化した太陽に飲み込まれる。最後はブラックホールになって蒸発する。言い出せばキリがない。そこに対抗できるのって知能しかなく、目先のエネルギー問題、環境問題、そういうものを解決するのも知能しかなく、その辺の利益が見積もりとして上回るから、AIの技術開発がこれだけ進められている。そこを目をつむって技術発展「これ以上やめましょう」って言ったら滅びますよ。可能性としてのポジティブ面は非常に大きいと思って見てる。

世の中全体、そういうところの議論には全くなってないです。それよりはるかに手前の人間の尊厳みたいなところで議論が止まってるので危惧してるところで、やっぱりAI、本当にその人類の未来の議論はできる人が少ないんです。AIの最先端の研究してる人たちの中では通じても、最近にわかにAIを理解した人たちは「人ってすごいよね」みたいな話で誰でも会話に加われるので、正直すごいレベルの低い議論もたくさん引っ張られると、まともな議論ができないので分断が起きてる。それも一つの社会的な大きな問題とは思いますけどね。

我々が見えてるところは、誰にでも分かるような形にして伝えていく必要はあると思いますし、それとは別にもっと本当に人類にとって重要なところの議論に集中するのも、分かっている人たちの間で続けていく必要があると思っています。

 

AIと教育:思考力を育むか、奪うか
AIを使うことで学びが加速する一方で、思考力の低下を懸念する声もある。教育現場でのAI活用には慎重な議論が求められる。

三浦)そうですね。ChatGPTの功罪があって、そういうレベルでみんなAI語っている土壌を作っちゃったわけです。本当はDeepMindの人たちがやっている「知」を前進させる世界。ロケットも今の燃料ベースから全然違う推進能力を持つものを、AIって加速してくれる可能性がすごいあって、人類の「知」を前進させる部分、もっとフォーカスされるべきなんだけど、残念ながらインターネットでソーシャルメディア出てきて、ツイートばっかり、TikTokで。それは楽しくていいんですけど、そこをテクノロジーとして否定するのは意味ない。絶対みんな使うし、その上で最先端の部分で人類を前進させる部分にポジティブな面で見るべきだし。

ちょっと違うレベルで言うと、子供の教育。今、生成AI使って学校の宿題やる。自分で考えて試行錯誤しながら結論に至ることの価値を否定する。これからの世代の子たちがどうなるのか不安。大人が考えなきゃいけない。最先端の希望はありつつ、安易に使っちゃって退化しちゃう世代は出てこないかな。リアルな心配は僕はあります。

木村)なるほど。逡巡もされているんですね。ずっとやってこられて、三浦さん自身がAIから大きなインパクトを受けましたか?

三浦)基本、家で個人事業。例えば市場調査、クライアントワーク、調べ物、こんな便利なものがない。Excelでまとめる、マーケティング的なコピーライティング。完璧じゃないけど10個案出してきたら2個ぐらいセンスいい。そこから自分の感覚で良くする。何が良い悪い、判断できる素養を今まで訓練してきて、その上で使ってっていう感覚。実感してるんで、すごい助かってるんです。同時に「これが当たり前でAIが全て」って思っちゃって、自分で考える能力ない人が世の中増えちゃったらっていう心配はありますね。

木村)なるほどね。そうお考えなんですね。一番接していらっしゃるだろう小林さんは、AI進化でご自身の人格が変わったというようなことはあったんでしょうか?

 

人間の知能とAIの共進化

人間の知能こそが人類の特別性であり、AIはその力を拡張する存在。知能の進化をどう捉えるかが、今後の社会の鍵を握る。

小林)もう日々影響されていると思いますね。教育の話で「AIを使うとバカになる」みたいな、いろんな人を観察してきて、むしろ成長は加速してるなって感じることのほうが多いです。

経験のイタレーションが短くなる。どっかの国の王様がすごい優秀なジーヤをはべらせて、「ジーヤ、これはどう思う?」と聞いて即答えてくれる雰囲気に近いと思うんです。考えをどんどん繰り返してすぐ答えを得ることで、もっと本質的に重要なところをさらに早く深めることができる。

コンピューターなど使いこなしたほうが、自分の能力を外部化してるのかもしれない。外部の強力な道具を自分の脳に接続して使いこなした人が、深いところの考え、より深いところまで行けるんじゃないかっていうのに賭けてる。知能の力には非常に賭けてます。

人間、非常にいい存在、素晴らしいよねって言われるのって、何が素晴らしいのか。愛みたいなものは動物でも持ってます。自然の共存もやってます。でも人間が特別なのって知能。人間がここまで地球上で偉そうな立場でいるの、自分たちのこと素晴らしいと言ってるのも、知能が地球上の生き物として一番素晴らしいからであって、この知能をいかに強力なものにするか。結局人類の素晴らしさはここに全てかかってる。AIっていうのは今一番可能性がある重要な技術だ。そのあたりの倫理観、そういうところまでAIは考えさせてくれる。個人的に非常に変わったところです。

木村)お二人、会場から別の目でコメント・質問いただき、上でまとめにいきましょう。富高さんと石栗さん、お顔出し可能でしょうか。富高さんはソニーでR&D戦略部長をやられた広い知見の持ち主でいらっしゃいます。

 

富高)感動セッションは私初めて出たんですけど、本当に面白いですね。木村さんのツッコミ質問もすごく鋭くて、こういうセッションって多いですけども、すごく充実、内容が濃くて良かったです。

AIに関しては小林さんとは仕事もいろいろさせていただいて、三浦さんも含めてみんなソニーを卒業した人なんで、卒業してソニーの鷹が外れると、もうよりパワーが出て、発想が広がって、すんごく皆さん成長してるなと感じました。小林さん、まだ若いのにどうして早々と卒業されたんですかね?

小林)そうですね。やっぱりAIあればもういいじゃん、みたいなところがあります。組織で何かやるんじゃなくて、AIあれば何十人っていう部下を使い倒せる。自分のやりたいことを叶えようとした時、こんなにいい方法はないな。でもこういうのって、インターネット自体、コンピューター自体にもみんな揺れついて、ソフトウェアに書けば、サーバー立ち上げれば自分でできるじゃんって、ずっとあったんだけど、さらにやりやすくなったな。それにかけてみようかなって思ったのかもしれないですよ。失敗するかもしれません。だけど研究者の興味としては、そう思ったら試してみないではいられないですよね。

グループで一緒に働いている同僚も、それぞれ実現したい夢を持っていて、一生懸命頑張っているところがあって、「こうやれば皆さんの夢を叶えられるよ」「本当にやりたいことを実現できるよ」って道を切り開くのは、ここにいらっしゃる皆さんもそうかもしれないですけども、技術者の本望に尽きる。一番やりたいことだなと、今日、改めて思いました。

富高)私は大学時代、音声認識の研究者。ソニーに入ってもバークレーに留学させてもらって、AIのニューラルネットの第2世代の時の研究者。もうAIと共に給料稼いできて、僕にとってみれば電卓ができた時とあんまり変わらなくて、皆さん電卓ができた時、「暗算できなくなるから困る」って親が悩みましたよね。ワープロが出た時、「今度子供が漢字書けなくなって困る」って。いつも困るわけですけども、結局全然困ってないので。AIができるとより人間のパワーがエンハンスされる。私はもう100%楽観的にAIを信じている。

上場会社も非上場会社の顧問、社外取締役とかやってますけど、生成AIができてから皆さんバリエーションが落ちてきて困っているところが多いです。私の仕事としては、ちょっと変わったAIのビジネスモデルをどう立て直すか、直近は注力していますね。

木村)仕事も生んでいるわけですね。

富高)一方で昔からやってきたところ、生成AIのおかげでみんな厳しい状況で困ってますよね、本当に。

木村)なるほど、富高さん、ありがとうございます。もう一方、石栗さんお願いできますでしょうか。

石栗)どうもこんにちは。普段フリーベイさんのチャンネル見てる推しYouTuberです。

小林)なんと! 私、人見知りなんで、そういうの聞くと急に黙ってしまうかもしれませんけども、内心すごく嬉しいです。ありがとうございます。

 

一般ユーザーがAIと共に生きる方法
専門知識がなくても、日常の中でAIを自然に使いこなすことができる時代。まずは「AIに聞く」ことから始めよう

石栗)今ここで話されてる方、すごいAI詳しい方だと思うんですけど、私はもう全然超一般人で、プログラミング、ソフトウェア全然分かってなくて。そういう人たちが日常どういう風にAIと付き合っていけばいいのか知りたいんですけど。

小林)そうですね。もう本当にまずは使い倒す。知られてるようなChatGPTとかで全然いいんですけど、とにかく毎日当たり前のように使う。私も本当に朝起きてから寝るまでの間、半分ぐらい何かしらAIとチャットしてるぐらい、ほぼAIに頼り切ってます。

「どっから始めればいいか分からない」悩みはすごくよく聞きます。よくアドバイスしてるのは、まずGoogleじゃなくてAIに聞く。昔「ググれカス」とかあったじゃないですか。人にいきなり聞くのに、まずググれと。それと全く同じで、今や「まずAIに聞け」「AIに聞けカス」と。それで分かんなかったらググろう。それでも分かんなかったら人に聞こう。それでも分かんなかったら図書館に行こう。そういう順番で、とにかくAIで全てを解決しようっていうのがすごくおすすめです。

今日の資料もジェーンスパークっていうツール使ってパワーポイントスライドを作りました。「今私はプレゼンテーションを作りたいです。AIに聞こう」って。これって何でもいいわけじゃないですか。「こういうゲームが作りたいです」「こういうプログラミングがしたいです」「私は一体これから何を学べばいいんですか」って。全てAIからスタート。最初のインターフェースを全部AIにするのを取っ掛かりとして強くおすすめします。

 

三浦)まさに自然に使ってる間でググら なくなりました。Googleは魔法のようで、求めてるものがすぐ出てきた時代がありましたから。今はもうみんなSEOが得意になって、どうでもいいことを読んでようやく自分の求めてるものに行き着くのがここ数年あった。だから多少不正確でも、AIに聞いてやり取りしてる方が圧倒的に体験として優れてたんで、「これみんなググらなくなるな」って使ってすぐ思いました。

私は料理が趣味なんですけども、レシピサイトとか一切見ないですね。AIは料理に関して素晴らしいパートナーです。聞いてちょっとわかってくると、「この調味料ないんだけど代わりに使われるものない?」とか。分かれば分かるほどカスタマイズ具合、状況に応じて「なぜこうするか」ロジックを説明してくれるんで、自分のレベルがすごい上がるんですよ。そもそも学習している元がちゃんとした良い元なんで。

木村)一般ユーザーの立場としてのAIの使い方、ありがとうございます。

 

AIコンテンツと社会の受容のギャップ
AIを使った作品に対する社会の反応はまだ揺れている。技術的な価値と社会的な受容の間にあるギャップが浮き彫りになっている。

石栗)今同人ゲームを作ってるんですけど、同人ゲームの販売予定のプラットフォームサイトを考えてるんですけど、このDLサイトだとAI利用作品と未使用の作品でフロアが完全に分けられていて、AIを使用してない作品の方が販売本数10倍ぐらいあるんです。私はAI不使用のゲームを制作してるんですけど、こういった現状でどういう風に向き合っていけばいいのかなっていう。

小林)まあ一時的な話だと受け止めますけどもね。こういう話って別にAIに限ったことじゃなくて、昔CGを使った映画ってどうなんだ、みたいな。今でこそ超名作と言われる『タイタニック』ですら「CGっぽい人が見えるぞ」と批判されたことがあって。インターネットに限らず、そのフォトショーされた写真ってどうなんだとか、別にフェイク記事書こうと思ったら誰でも書けるけど、AIと人間が描いたのと何が違うのか。

小林)AIだから大量に生み出せる新たな問題は発生してるんですけど、本質は何ら変わらなくて、そこを「AIだから」って線引きをしてるのは非常に違和感を感じていて、妥当な判断が今後世の中で下されていけば、誰も気にしなくなるだろうと思います。問題はそれがAIで作られたかどうかではなくて、人を騙そうとするような悪意がそこにあるかどうか、そもそも品質が低いかどうかにあると思ってます。個人的なおすすめは「AIを使い倒して黙って人が作ったって言って出せ」ですね。

三浦)そうですね。結局コンテンツは人の心を動かせるかどうか。CGの話だと、ピクサーが出る前まではチープなデモ動画だったところから、ストーリーがちゃんとあって、「感動するじゃん」っていうのが一気に伝わったわけです。

今、OpenAIが40ミリオンぐらいかけてピクサー的な映画、今作ろうとしてるんですよね。AI使ったかどうかってイデオロギー的な話であって、別に本質ではないなと。ビジネスとしてそれですごい炎上・批判されるのはあるんですけど、中長期的に見たら本質ではなく、それによって出てきたものが良いのか悪いのかっていうことだけだと思います。

小林)あえて炎上させに行くのは避けていただいて、あと嘘を堂々とつくのも全然良くないんですけど、どっちにしてもAIを使ったコンテンツ作成には、早いうちから慣れておくに越したことはないと思います。どうせそのうち誰も禁止しなくなるんで。

木村)どんどん止まらない知見が出てきますよね。富高さん、石栗さん、ありがとうございました。最後のまとめの時間です。今日のセッションはいかがでしたでしょうか?

小林)ありがとうございました。非常に楽しかったです。やっぱりなんだかんだ自分の考えをまとめて話すのも、皆さんの意見とか、今どういうふうに悩んでいらっしゃるのとか、そういう生の声が聞こえるのは非常に有益で。また今日話してても、「こういうことも説明した方がいいな」っていうヒントをたくさんいただけたので、非常にありがたかったです。聞いてる方もとっても楽しかったし、有意義だったと思います。

 

三浦)そうですね。やっぱりAIってみんな何らか意見はあって、レベルも観点も違うんですけど、こういった場でフォーカスされたテーマで、広いレンジのことを話せるのは非常に楽しいですし、引きこもってること多いんでw、こういう場をいただいてよかったです。ありがとうございます。

 

人類の夢とAI:未来への問いと希望

AIは知能の拡張であり、人類の夢、さらには宇宙の目的にまでつながる可能性を秘めている。個人の体験から社会全体への影響まで、進化のスケールは加速度的に広がっている。

木村)もう一つ、まとめとして、ご自身が思う「AIとは何か」、それに対してどう進んでいかれるか、です。

 

小林)AI、知能を拡張する。まさにそれかなと思います。人類にとっての最大の資産になる可能性が非常に高い。すでになっているかもしれないし、なっちゃうかもしれないですけどね。

知能全体にとっての、それは非常に大きな、生物の夢と言ってもいいかもしれないですよね。もっと大きい話をすると、宇宙の夢って何なんだろうみたいな。これはもう物理法則で決まっていて、エントロピー最大化が宇宙の目的なわけですけども、人間もいろんな活動をすればするほど、エントロピー最大化する方向に寄与するわけですけれども、まさにAIみたいなものを加速すると、人類の夢、あるいはその手前にある生命の夢、宇宙の夢に直結する。それぐらいのスケールで考えてるので、もう進まない手はない。とにかくこの技術を一刻も早く、いろんな価値につなげるところに少しでも貢献していきたいなと、改めて改めて思いました。

木村)本当、その一部にみんな一人一人がなれてるっていう風に考えると、なんかもうすごくワクワクしますよね。本当そう思いましたね。ありがとうございます。三浦さん、いかがでしょう?

三浦)個人的なレベルで、AIはパートナーであり、自分に気づきを与えてくれる存在です。知的好奇心をさらに拡張してくれる楽しみもありつつ、テクノロジーとして人類を先に活かしてくれる。今までできなかった科学的な発見や知見を加速して人類に与えてくれるとしたら、それに個人的なレベルで体験・感動もありつつも、人間全体に良い影響を与えてくれる方の部分を僕も期待しています。今までのテクノロジーと違うレベルで、スケール的にも加速度的にも、ちょっと違う世界だなって本当に思いますので、ワクワクしてるところはあります。ありがとうございました。

木村)最後に、今日のご参加の方へメッセージをお願いします。

小林)ぜひ「ポジティブになってください」って言うとなれないと思うので、日常的に使っていただいて、すでに活用している人たちの側の視点に、まだそうじゃない人は立っていただきたいし、立っている人の中でもさらに積極的に使って、ポジティブな面をたくさん見ていただきたいなと思います。

やっぱりAIを知らないと、指数関数的な変化を実際していますので、急に性能が上がってびっくりすることも多いと思うんですけども、ずっと最新のAIを追っかけてると、もうそういう成長するものだと。半年前とは別人ぐらい賢くなる。最近はChatGPTの4oが5になって、「話しててつまんなくなった」って話があって、AIモデルと人格が違うのはあるんですけども、実はAIが賢くなりすぎて話が通じなくなった可能性もあります。というぐらい急速にAIは成長するものだというのを身に染みて、日常のこととして受け入れられるようになると、新しいAIが出てきてもびっくりしないで、「常に今度は何ができるんだろう」とワクワクするような状況になっていただけると思うので、そういう人が少しでも増えるといいなという期待を込めて、最後のコメントをさせていただきたいと思います。

三浦)本当にこの進化、この指数関数的な進化、人間の直感では理解できない世界でですね。その半導体の計算能力とか以上に、ちょっと前だと「AIって嘘つくんでしょ」っていう判断で受け入れてることが多かったと思うんですね。人間って「これはこういうもんだ」って判断しがちだし、したいし、今そういう世の中なんで、白黒つけたがると思うんですけど、本当にこの進化と変化と、人間・人類にもそうですし、個人的にも影響がある。今この瞬間、判断できるレベルのものではないんで、オープンマインドで、これは多分避けられないし、ラダイト運動みたいにテクノロジー否定して山にこもる判断をしない限り、我々に関わってくる話なんで、心を開いて向き合って、定期的にアップデートすること、自分で使って自分ごとにすることを本当におすすめします。

木村)いやいやいや、素晴らしい。いや、素晴らしい。感激しましたよ、感動しましたよ。何にって、皆さんの思いだ。知見も実際 やられながら体得した考えや思いは深く 重い、大変貴重です。それを掛け合わせ 広げていくことが非常に重要、ご参加の皆さんがどう考えているのか、AIにぶつけていただいてもいいですけど、我々にもぜひお聞かせ願えれば。我々としても反芻して、さらに進めていけるようにしたいと思います。


感動セッション、今回AIを取り上げましたが、同じようにまた別なテーマに真摯に向き合われ、必死になられている方たちがいらっしゃいますので、お一人ひとりにどんどん出ていただいて、ガンガンやっていきたいと思います。


じゃあまずは皆さんで、今日ご登壇のお二人に拍手を。お忙しい中、ありがとうございました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

【開催速報】 AIの今と私たちは?

■ AIを実際に長く開発してきた小林さんは明言。「AIの圧倒的な進化の中、不安を感じるより、活用し乗り遅れないことが生命線。AIは、創りたい像を持つ者たちが世界を急速に作り変えていく力になる。ぜびみなさんも一緒にやっていきませんか」元ソニー機械学習研究開発者

 

■ US西海岸のAI開発と社会環境の中で、商品サービスを推進する三浦さんは、「AIが進化するほど、人間には何を感じていくのかが求められる。AIが話すほど、静けさの価値が上がる。人の余白を取り戻すためのテクノロジーと体験。それを次のAIのテーマとして今がある」DouZen Founder and CEO

 

お二人の、時代にどっぷり浸かって最先端を取り入れ、逡巡しながらも楽しく実践を重ねていく姿は、とても魅力的で心が動かされるものでした。

■「AIは、人類の夢、生命の夢、エントロピー最大化の法則下の宇宙の夢に直結するもの。進まない手はなく、この技術を一刻も早くいろいろな価値につなげることに貢献していきたい」

■「AIは、今自分の知的好奇心を拡張してくれるパートナー。今までのテクノロジーとは、スケール的にも加速度的にもレベルの違う世界にワクワクしています」

スクリーンショット 2025-10-27 192252.png

10・31開催の感動セッションは、AIを取り上げます。

今世の中はAI(Artificial Intelligence 人工知能)。どこに行ってもAIを目にしないことはなく、AIが語られない日はありません。

 

世界の革新のドライビングフォースとして進化が加速する一方、その行く末を社会的に懸念する声も拡大しています。感動セッションも、「心を震わす よりよい人と世界の未来をつくる」ことに大きく影響を与えるものとして、定常的に取り上げていきます。

 

それは、専門的な講義ではなく、実際に様々なかたちでAIに直接接し、取り組まれる方たちの実感と広い思いや考え。

 

AI開発に携わる中で気づいたAI技術の本質や変化、プロダクトやサービスの中に活かしていくためのヒント、これからの人間社会のあり方についての考察、さらにはお二人がどうしてここまで深くAIに関わるのかご自身の振り返りまで。

 

技術者の方から一般市民の我々までが、共通して大切と思う部分を見つめ、自由に対話し、考えていくこと、さらにそれを繰り返し、広げていくことが、さらなる気づきを生み、前に進んでいくために重要と考えています。

 

シリコンバレーと東京をつないだセッションに、どうぞどなたでもお気軽にご参加ください

10・31(金)12:30-14:00 TEAMS会議(都合により当初予定から30分後ろ倒しています)
「AIの今と私たち~技術・ビジネス・日常から見えること」感動セッション 公開録画収録

■ご登壇者

小林 由幸さん 元ソニー機械学習研究開発者
1999年にソニーに入社、2003年から機械学習技術の研究開発を開始し、音楽解析技術「12音解析」のコアアルゴリズムや、認識技術の自動生成技術「ELFE」を開発。その後、「Neural Network Console」を中心にディープラーニング関連の技術・ソフトウェア開発を進め、機械学習の普及促進や新しいアプリケーションの発掘にも注力。この9月にソニーから独立。  https://www.youtube.com/c/frievea

三浦 謙太郎さん DouZen Founder and CEO
ソニー在籍時にはVAIOおよびCLIEの商品企画を担当。MBA留学とベンチャー企業を経て、2011年に次世代UIを創造するスタートアップ「DouZen」を創業し、2018年には家族との思い出をシンプルなUIとハードウェアで記録するデバイス「Hale Orb」をクラウドファンディングで発表。現在は複数のスタートアップ支援に携わりながら、AI時代における“人に寄り添うデバイス”のあり方を探求し、次世代のプロダクト開発を進めている。シリコンバレー在住。  DouZen Page

<感動セッション>

2019年に企業のボトムアップの取り組みとしてスタート。テクノロジー、エンタテインメント、ダイバーシティからサステナビリティまで、トップマネジメントから新入社員まで、自在に愉快に横断しながら、各社に展開。感動は私たちが生きる世界のどこにでもいつでもある。​誰もが違って どれもが極限 。確かな実感に偽りはない。多様な実感を合わせた中にヒントがあるはず。累計開催は200回、参加20万人を超過。「心を震わす ひとと世界のよりよい未来をつくろう」どこまで続きます。 お問い合わせ先 感動プランニング https://www.kandoplanning.com/ kandoplanning@outlook.com https://www.facebook.com/kimura.katsuhiko.kando

© 2025 Kandoplanning , all rights reserved

bottom of page